考察12 【A CONTACT】

ソロ星でバッフ・クランのハーケン攻撃を受けるイデオン
ソロ星でバッフ・クランのハーケン攻撃を受けるイデオン

 本項は本編序盤の2つの文明人の接触シーンについて考察しようと思います


最初の舞台となるソロ星は地球から250万光年離れたアンドロメダ星雲内にある恒星系に属する惑星で、恒星からの光の性質みなのか大気の影響なのか、やや緑色に見えます

地球人類が植民して2年という設定で地球側の正式な名称は『アンドロメダA-7ソロ星』

地球とバッフ本星を一直線に結んだ、ほぼ中央に位置してます


従属する恒星の周りを回る惑星は他に無く独りぼっちの惑星なので、それがネーミングの由来だと思われますが、完全に独りぼっちではなく、ソロ星自体はは2つの衛星を従えてます

生態系を含め、地球に極めて近い環境にも関わらず、不思議と類人猿の発生を示す描写は有りません


戦闘シーンでベスとかが超人的なジャンプ力を見せる場面を見ると、もしかしたら地球より重力は軽いのかな?と思ったりしますが定かじゃないです


この時点では、総人口たった2500人の住民は、唯一の都市『ニューロピア』周辺に居住しています

地球のみならず、アジアン等他の移民星から移住した人も居たと思われます


バッフの人はソロ星を『ロゴ・ダウ』と呼びます

ギジェを隊長とするバッフのイデ捜索隊は、その星に小さな街が一つだけ在る事に気付き、良識的判断で異星人との安易な接触を避けようとします

ところが遠足気分のカララお嬢様は戦闘偵察機コポラのパイロット、シラクに命じて侍女のマヤヤを伴い、ロゴ・ダウに降りてしまう

慌てたのは他の隊員達

ドバ総司令のお嬢様の身に何か有ったら厳罰は必至なので、直ぐ様追っ手を降下させます


地球側の人々はそんな事情は知らず、イデオンメカの第1発掘現場では科学者達と軍部との間で小さな揉め事が発生

貴重な異星人の遺跡として研究すべきとする科学者と、軍事的兵器と見て検閲すべきとする軍部との衝突です

言語学者フォルモッサ博士の娘、シェリルと軍の幹部候補生、ベスが言い争う中、地球側の戦車の1台が偵察機コポラの砲撃を受け爆発

以降、エンドレスな殺し合いに発展する戦いの、最初の犠牲者がこの戦車の名も無き乗員であり、最初の引鉄を引いたのはコポラのパイロットでした

コイツさえ撃たなければ別の展開も有ったかも知れない

では、パイロットは何故撃ってしまったのか?

一緒に乗る兵士に「何故撃った⁉︎」と言われたパイロットは「カララ様に何か有れば奴隷にされるか、自爆させられる」と答えます


バッフの刑罰に『爆死刑』というのが有ります

受刑者は事前に19個の手榴弾を渡され、その中に1つだけ爆発しないダミーが有り、その中のどれを抱いて信管を抜くか、1日かけて選ばされます

上手くダミーをチョイス出来たら死刑は免れますが、大抵の人は選んでる内に気が狂ってしまう

かなりヘビーな刑罰ですね


コポラのパイロットは、カララを乗せたシラク機が降下したポイントの直ぐ近くに、明らかに異星人の兵器だと分かる形状の乗り物が有るのを見て、異星人とのトラブル云々よりも、爆死刑への恐怖にテンパってしまったんでしょう


こうして、カララの『軽率な行動』と、パイロットのヘタレな『チキン・ハート』が災いして2つの文明は接触直後から深刻な戦闘状態に陥ります


たまたま発掘現場に来ていたコスモと子分のデク、男勝りな少女カーシャは、ベスやシェリルと共に各イデオンメカに逃げ込みます

すると、それまでピクリとも動かなかったメカが勝手に動き、次々に変形しドッキング

全高150メートルの超巨大な人型ロボットになり、ゆっくりと起き上がりながらバッフのコポラをぶん殴って撃破


僅かに解析出来た第6文明人の言語の中に、巨大な人を表すワードが有ったらしく、この時シェリルは「巨人って、この事だったのね」と言います


森の中からこの光景を目撃したカララとマヤヤもここで『イデの巨神』という言葉を発します

以降も同様に『イデの巨神』『伝説の巨神』等の言い回しがあちこちに出て来ますが、前述のイデの伝説の中には巨人も巨神も出て来ません

これはとても奇妙な事なんですが、イデの巨神とは一体何を指すのか、僕が知る限り未だに公式な説明は無く、不明なままなんです

どなたか正式な説をご存知の方が居たら是非ご教示頂きたいと思っております