考察 4 【バッフ・クラン】

バッフ・クランのアバデデ、ダミド、ギジェ
バッフ・クランのアバデデ、ダミド、ギジェ

 物語に於いて主人公達と敵対するのが『バッフ・クラン』と呼ばれる異星人です


我々地球人と、外観も文明レベルもそっくりな異星人ですが、断じて『バッフ・クラン星人』ではなく、この異星人も自分達の母星を『地球』と呼びます

つまり彼等も、我々とは違う地球の地球人なんです


これは「どんな種族も自分の生活の場が平面ではなく巨大な球体だと知れば、それを『地球』と呼ぶに違いない(イスカンダルとかガミラスとか呼ばない、的な富野さん流のアンチテーゼに思えて仕方無い)」という、富野御大の持論に基づく設定で、僕もこれには大賛成なんですが、ややこしいので、本考察ではとりあえず『バッフ』と呼び、地球はあくまで主人公達の母星を指す事とします


『バッフ』というのは異星人の母星の中の一種族の名称で、実は我々の地球と同じく、他に沢山の種族が存在します

この母星を、幾多の部族間紛争の末に勝利し、統治したのが『バッフ族』で『クラン』は氏族を意味し、つまりバッフ・クランは、「バッフ族が支配する、絶対君主制国家の名称」なんですね

そのバッフ・クランは大ボスである『ズオウ大帝』が数十年間牛耳ってます


地球人の様に人口増加に任せるがまま植民星を増やすのではなく、徹底的な身分制による人口統制と、エネルギー管理による社会主義的な統治国家を形成してますが、その独裁体制にもやや、限界が見えて来ている状態


詳しくは語られていませんが、恐らくバッフ族も移民星は有って、その移民星との星間戦争的な武力衝突が有ったんじゃないかな、と思います

或いは外宇宙探査の過程で異種文明の存在を予感させる事件に遭遇した事も有り得ます(『輝きのコンタクト事件』はバッフ族による物という説が有力)

何故なら、一見非常識とも思える様な超大規模の宇宙軍を組織しているからで、その総戦力は宇宙大戦争だって出来そうなレベルだから、なんです

そして、その強大な宇宙軍の総司令は『ドバ・アジバ』という叔父様で、絶大な権力を持っています


以上がバッフ・クランの概要です

因みにバッフ族は左利きが多く、劇中のバッフ側のキャラクターは殆ど、銃器や刀剣類を左手で使用します

その他、バッフの言語も色々有りますが、それは別の項で触れていきます


さて

このバッフ族の母星には全民族的に共通の伝説が語り継がれています

それが『イデの英雄伝説』です